徳重秀樹 (とくしげひでき)
1997年に東京の写真専門学校を卒業したあと、郷里の鹿児島に戻りました。小さい頃から生き物が好きで、養蜂家に弟子入りしてミツバチを飼いはじめ、そのままプロの養蜂家として身を立てようかと考えていました。骨に興味をもったのはその頃のことです。
2004年、野生のタヌキが1匹、道端に倒れているのを見つけました。交通事故にでも遭ったのだろう。家に連れて帰ったが、手遅れのようで息もしていない。どうやって葬ろうか。思いついたのが、骨にすることでした。中学校の理科の先生が骨格標本の作り方を解説する「骨の学校」という本を読んだことがあり、自分でも一度やってみたかった。ところが、いざ解剖しようとすると、怖くて手が動かない。素手で触れない。目も見れない。「気を失っているだけかもしれない」そう思うとメスが入れられない。生死の区別さえできないことにがくぜんとしました。3時間迷いに迷い、勇気を振りしぼって解剖を始め、何とか骨を取り出しはしたが、ぐったり精根尽き果てました。「君は生と死について何も知らない」。タヌキの骨はそう語りかけているようだった。
その後、骨と花が結びついたのは、写真で身を立てようと再び上京してからのことです。2008年のある日の夕方、銀座の交差点にあるドトールコーヒーの2階席から外を眺めていた。雨が降り出して、色とりどりの傘が開く。まるでハスの花が水面に咲くようだ。その時「骨で花を作って、写真に撮る」というアイデアが天から降ってきました。
そのアイデアを実現化するために、フォークリフトの運転手をして生計を立て、4年間だれにも作品を見せずに制作を続けました。2012年に公募展「ヤングアーティストジャパンvol,4」で初めて作品を発表し、グランプリを受賞。その時から僕のアーティスト活動が始まりました。以来、主に東京で展示を重ね、最近では海外での展示も増え、2018年春には米ニューヨークのギャラリーで個展を開きました。
1974年 |
鹿児島市生まれ |
1997年 |
日本写真芸術専門学校報道科卒業 |
2004年 |
道路に死んでいたタヌキを拾って帰り、初めて骨をとる |
2008年 |
「骨花」制作をはじめる |
現在 |
東京都在住 |
■個展 |
2018年 |
「骨花」GALLERY KOGURE NEW YORK/ニューヨーク,アメリカ, 3月14日-4月21日 |
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「骨花」(写真展) GALLERY KOGURE NEW YORK/ニューヨーク,アメリカ, 1月12日-2月3日 |
2015年 |
「脳花」LOWER AKIHABARA./東京, 5月30日-6月13日 |
2013年 |
「骨花 -月下美人-」LOWER AKIHABARA./東京, 4月5日-4月20日 |
■グループ展 |
2017年 |
「spiral take art collection 2017 蒐集衆商」スパイラルガーデン/東京, 12月15日-25日 |
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「YUKI-SIS presents The Fools ≒ Great Artists」スパイラルガーデン/東京, 8月18日-27日 |
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「The Fools -Group exhibition by various artists」Gallery YUKI-SIS/東京, 3月4日-18日 |
2016年 |
「UFO has arrived at YUKI-SIS 」Gallery YUKI-SIS/東京, 3月12日-26日 |
2015年 |
「時代を切り拓く若者たち 斬新! アーティスト展」高松三越美術画廊/香川, 6月30日-7月6日 |
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「草間弥生とニューエイジアーティスト」広島三越ギャラリー/広島, 6月16日-22日 |
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「草間弥生とニューエイジアーティスト」新潟三越美術ギャラリー/新潟, 6月9日-15日 |
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「アートでよみがえる動物たち」伊勢丹新宿店アートギャラリー/東京, 5月11日-17日 |
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「骨のあるアート展」伊勢丹新宿店アートギャラリー/東京, 4月15日-21日 |
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「LOST ANIMALS II / The Group Show」Gallery Art Composition/東京, 1月16日-2月14日 |
2014年 |
「The Fools ⇔ Great Artists」Gallery YUKI-SIS/東京, 11月8日-22日 |
2013年 |
「ReSTART」Gallery YUKI-SIS/東京, 10月12日-26日 |
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「Esperanto -世界が似合う作家たち-」Bunkamura Gallery/東京, 7月13日-22日 |
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「CABINET DA-END 03」Galerie Da-End/パリ,フランス, 5月21日-7月20日 |
2012年 |
「Magnetic Field Resonance -磁場共鳴-」Gallery YUKI-SIS/東京, 9月22日-10月13日 |
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「Melting Point -茶の湯とアート、即興舞-」Gallery YUKI-SIS/東京, 6月16日-30日 |
2011年 |
「YOUNG ARTISTS JAPAN Vol.4」ラフォーレミュージアム六本木/東京, 9月30日-10月2日 |
■メディア |
2018年 |
肉塊アート 人体解剖美術集, ロドルフ・ラシャ 編, グラフィック社, 12月10日 |
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日本経済新聞文化面, 『「骨の花」に写す一瞬の生』, 7月25日 |
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ACS Magazine2018年5月/ 6月号, Renee LaVerne Rose, US, 5月1日 |
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週刊NY生活新聞, US, 3月27日 |
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TRIBECA ART : SCULPTED FROM HUMAN REMAINS (US) |
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TRIBECA ART : Flowers Made from Animal Bones (US) |
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本多真理奈 学位論文「歴史の肖像写真 -徳重秀樹「骨花」のまなざし-」, 1月1日 |
2016年 |
Anatomy Rocks: Flesh and bones in contemporary art, Rodolphe Lachat, Cernunnos, 10月18日 |
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MERRY 「NOnsenSe MARkeT FINAL」 LIVEDVDアートワーク, 6月22日 |
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新発見アートバラエティ「アーホ!#14」出演/フジテレビ, 2月26日 |
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本多真理奈 論文「徳重秀樹『骨花』についての、死のイメージ」, 2月2日 |
2014年 |
MERRY「NOnsenSe MARkeT」ジャケットアートワーク, 12月24日 |
2013年 |
Wired.co.uk (UK) |
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Daily Mail Online (UK) |
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The Huffington Post (US) |
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新発見アートバラエティ「アーホ!#4」出演/フジテレビ, 3月1日 |
2012年 |
写真雜誌「SNAPPP」八月号/台湾 |